技術情報
PC(プレストレスト
コンクリート)とは?
PCとは Prestressed Concrete(プレストレストコンクリート)の略称で、直訳すれば「あらかじめ応力を与えられたコンクリート」となります。PCの技術を用いることによって、コンクリートの最大の弱点(圧縮には強いが引張には弱い)を克服することができます。
コンクリートは古くから構造材料として使用されており、圧縮には強いが引張力に対して非常に弱いという弱点があり、大きな力が加わると壊れてしまいます。
そこで、その弱点を補うために考えられたのが鉄筋コンクリートです。
引張力を受ける部分を鉄筋で補強する構造のため、大きな力が加わると鉄筋が抵抗し壊れることを防ぎます。
しかし、多少のひび割れは避けられませんでした。
そこで考えられたのがPC(プレストレストコンクリート)です。
あらかじめ応力を与えることによって、大きな力が加わってもプレストレスの与え方によってひび割れを自由に制御することができるようになりました。
PC桁の作り方
型枠を設置し、緊張材(ピアノ線のようなもの)を配置する部分に鞘(シース)をセット。
コンクリートを流し込む。
コンクリートが固まってから緊張材を通す。
桁の両端で緊張材を引っ張る。
緊張材が戻らないように桁の端部で止める。
PCタンクの作り方
ベースをつくり、その上に2〜3mの高さで壁をつくる。壁の内部に鉄筋のほか、PC鋼材を円周方向と鉛直方向に配置。
枠をセットし、コンクリートを流し込む。これをくり返し一番上まで立ち上げる。
コンクリートが固まってから、PC鋼材を緊張し、プレストレスを与える。円周方向はピラスターと呼ばれる部分に、鉛直方向は壁の上にジャッキをセットしてPC鋼材を引っ張る。