技術情報
基礎工事の種類
COPITA型プレボーリング杭工法
Introduction
平成29年11月に道路橋示方書・同解説((公社)日本道路協会)が改定され、プレボーリング杭工法が継続
掲載されています。このプレボーリング杭工法に適合した工法として(一社)コンクリートパイル建設技術協会
(当時)では、施工方法・管理手法を統一し『COPITA型プレボーリング杭工法』を規定しております。その後、
令和2年9月に杭基礎施工便覧が発刊され、COPITA型プレボーリング杭工法は、この改定内容への対応を行い
ました。
COPITA型プレボーリング杭工法規定の背景
(一社)コンクリートパイル建設技術協会(COPITA)は、平成19年より、(国研)土木研究所 構造物メンテナ
ンス研究センターとの共同研究により、プレボーリング杭工法の各種載荷試験を実施し、その支持力特性についての
調査・解析を行ってきました。
また、道路橋示方書・同解説(平成24年3月)の改訂に伴い、杭工法の施工性や品質向上等を目的とした管理手法
の確立が必要になりました。
これらのことを鑑み、この度、COPITAでは、上記共同研究結果や管理手法等を取り入れた「COPITA型プレボー
リング杭工法の施工ガイドライン」を作成し、COPITA型プレボーリング杭工法の規定に至りました。
適用範囲
本工法は、杭径300~1000mmの既製コンクリート杭を用いるCOPITA型プレボーリング杭工法に対して適用しま
す。(杭径1100mmと1200mmについては、実績があるものの、設計時に十分な検討が必要である。)
特徴
工法の概要
本工法は、杭径+100mmの径の掘削撹拌装置を用い、施工地盤内に適宜掘削液(一般に水)を注入しながら所定深
度まで全長同径で掘削を行い、掘削撹拌された掘削孔を造成し、所定深度(支持層付近)において、根固め液(水セ
メント比W/C=60%程度のセメントミルクで掘削径×3D(Dは杭径)の体積の100%以上量)を注入して掘削底部
に根固め部を造成、掘削撹拌装置を引き上げながら杭周固定液(W/C=100%程度のセメントミルクで杭周固定部掘
削体積の40%以上量)を注入・撹拌して、地盤内にソイルセメント柱を造成します。その後既製コンクリート杭(杭
頭及び先端部に適宜金具を取り付けた先端開放杭)を掘削孔内に自沈又は回転圧入により建込み及び沈設を行い、定
着させる工法です。
標準施工手順
※掘削撹拌装置の組み合わせ例は、COPITA型プレボーリング杭工法の施工ガイドライン(土木)(令和3年5月)参照